女性工学系研究者ならではのユニークな視点で、さまざまな研究活動を通して、社会を豊かにする価値を生み出し続けているCHORDxxCODE。これまで「感性」(chord)と「論理的思考」(code)のそれぞれの特性を見極め、適切に駆使することで、さまざまな開発プロジェクトを推進してきました。
昨年の第1回の「転用思考ワークショップ」では、思わず「ハッ」とさせられる、ユニークで実現可能性の高い、数多くのアイデアが生み出されました。
シーズン2となる今回のワークショップでは、さらに新鮮でユニークな視点と実際の体験が組み込まれて、本来の目的とは違う道具の使い方のように、ありえそうでなかった形や文脈から、あらなたモノ・コトのデザインを生み出す「転用思考」を学びながら、新しい創造のセンスを身につけていきます。
日常の中で必要なものを別の何かでまにあわせたり、今そこにないものを身近なものでなぞらえてみたり、といったことを私達は日々実践しています。必要なモノやコトがそこにない時に、困るどころかむしろ身近なものの別の可能性を見つけて楽しんでしまったり。
今回はこの普段の暮らしの中で自然と育まれてきた「転用」の姿勢に着目し、深化させてみたいと思います。
一般的な転用では、既にあるモノやコトをそのままの形で別の目的や用途に活用することがよく行われます。一方で、身近な日用品でも、少し手を加えてみることで、意識されていなかった機能が顕在化し、オリジナリティのある用途に展開しやすくなります。また、見つけたり注目した機能の、実際の目的や使い方を考える際に、一度「連想」を挟んでみることで、思いもよらなかった文脈や価値を見出しやすくなります。このように少し自由度を高くして、対象の別の在り方を探る試みをここでは「Re-Found」と呼んでみます。
今回のRe-Foundワークショップではまず、よく知られた身近な素材を題材に、加工したり変形したり様々に手を動かすことを通じて、別の機能や価値が自然と立ち表れてくることを体験します。次にある機能をよく知られた手段以外で実現することを通じて、「連想」と「発見」を行き来しながらありえそうでなかった文脈や価値を見つけることを練習します。
従来のようにゼロからのモノづくりではなく、身近な対象を出発点に、コトの再発見や連想を通じたデザインをすると、対象の本来の目的や使い方と、新たに発見された可能性との間でダブルイメージが生じ、作り手にとっても使い手にとってもまだまだ知らないことがあったという未知の驚きと、もしかしたらもっと違う可能性もあるのかもしれないという余地の楽しさが残ります。一人一人は勿論、グループでも一緒に手と頭を動かしながら、様々なモノやコトと出会い直し、別の在り方をプロトタイピングする創意工夫の一時を過ごしましょう。
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東京大学大学院学際情報学府博士課程単位取得退学.博士(学際情報学).メディア技術と表現の研究者.2021年より早稲田大学理工学術院 基幹理工学部 表現工学科 教授.よく知っているようで思いがけない,見慣れないけどありうるかもしれないモノ・コトを作り,身近な対象の再発見や新たな価値化を目論む研究・作品制作に従事. https://tomokohashida.tumblr.com
東京大学大学院学際情報学府博士課程修了.博士(学際情報学).(株)サムソン電子のDMC研究所及び本社デザイン経営センターでのUXデザイン経験を経て,2023年より法政大学 デザイン工学部 システムデザイン学科 教授.インタラクションにより変化していく感情体験の理解と新たな価値創出に関する実践的デザインに従事. https://affectivedesignlab.com
東京大学大学院工学系研究科先端学際工学専攻修了(博士(工学))、専門はライフログ、エモーショナルエンジニアリング。環境と身体、情報を接続しテクノロジーであらゆる人・環境のウェルビーング向上の実現を目指す研究者・起業家。2025年より東京工科大学片柳研究所教授、富山県立大学客員教授、(株)zeroinon取締役、(株)セック社外取締役兼務 https://jyuken.teu.ac.jp/info/lab/teacher/laboratory/ueoka.html
感性と理性で未知なるものに名前をつける 探検隊。 CHORD(感性)とCODE(論理的思考)をハイブリッドに駆使して、おしゃべりを通じたモノ・コトの分析と新たなメディアテクノロジーの研究 プロトタイプ開発を実践的に行っている。
ダイヤモンド社の<ビジネス×クリエイティブ>プログラム。 ビジネスパーソンとクリエイターの垣根を取り去り、ビジネスとデザインの新たな境界を描き出す革新プロジェクトです。世界的なクリエイターとビジネスパーソンをつなぐ様々なプログラムを開発しています。最新情報をご希望の方はこちらから。